札幌農学校開校と同時に開設
北海道農業の先駆的役割を担って

私ども生物生産研究農場(通称、北大農場)は、北海道大学札幌キャンパスの中にあり、ポプラ並木から西側の第一農場と北18条以北の第二農場、および余市果樹園から構成されています。札幌農学校の開校と同年の1876(明治9)年、マサチューセッツ農科大学の農場を範として設けられ、大型農業のモデルファームとして夏の低温、冬の多雪・極低温など北方圏の厳しい環境条件を克服しながら、北海道農業の発展に先駆的役割を果たすとともに多くの優秀な人材を養成してきました。

生産力向上とサステナビリティ
両視点から挑む最先端研究

今日北海道は日本の食料基地となっていますが、今後、国際競争に通用する環境に調和した農業生産や低炭素社会の構築に向けたバイオマス・自然エネルギーの利用が重要な責務となってくることは、皆さんもご承知のとおりです。
このような背景の中で、北大農場では、北海道の特徴的な気候条件を活かした作物栽培や家畜飼育、作物生産圃場・草地・施設の環境改善、寒冷積雪地における利用可能な生物資源の育種、さらには生産される農畜産物の加工まで通した農業生産一貫体系などの課題に意欲的に取り組んでいます。また同時に、バイオマス作物やバイオガス、ペレットなど農耕地における再生可能エネルギー・バイオリファイナリー原料生産など農業・エネルギーに関する研究分野にも新たな可能性を見いだしています。
開設から続く農学としての「生産力向上」に加えて、生態系サービスに寄与する「サスティナビリティの維持」、この両視点から最先端の研究に取り組み、問題意識と問題解決能力を持つ人材の育成に貢献することを目標に教職員一同が挑戦しています。

北海道大学生物生産研究農場長 山田 敏彦