国内で唯一の寒流域に面する臨海実験所で、アマモ場や岩礁潮間帯などの主要な沿岸生物群集の変動や機能に関する研究を行っています。

水圏生物学コース教育研究施設  厚岸臨海実験所

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広大な研究フィールドが作り出す、海洋生物と沿岸生態系全般の総合的な研究の場

実験所の環境等

実験所周辺には自然保護規制海域や天然記念物の海鳥繁殖地等があり、人間の手が入っていない豊かな生態系が広がっています。
実験所が面する厚岸湾・厚岸湖は、特別研究保護区やラムサール条約登録地として研究教育以外の活動が規制されており、野外研究に適した環境です。
さまざまな野外研究フィールドの場として、また実験用生物の供給サービスなども通じて、国内外の多数の大学・研究機関の利用があり、学術向上に貢献しています。

教育・研究

実験所では主に海洋生態学と発生生物学の教員が中心となって行われています。
生態学:厚岸湾・厚岸湖・別寒辺牛川水系に生息するさまざまな生物個体群・群集、および生態系を対象とした研究を行っています。
発生生物学:ヒトデやウニ卵を材料とした卵成熟、細胞分裂周期調節機構の研究や受精機構の研究を行っています。
北大理学部生物科学科の学生を対象にした臨海実習や、北大1年を対象にした一般教育演習などの講義が行われています。
全国の国公私立大学学生を対象とした単位互換制度に基づく公開臨海実習が行われています。

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人間性豊かな教員陣、そして国内外の研究者が注目する研究フィールド

担当教員の紹介

仲岡 雅裕 教授・所長
(海洋生態学、群集生態学)
厚岸臨海実験所が位置する道東の海域は、日本で最も水温が低いところです。ここには、森林、河川、湿地、沿岸域がつながった美しい自然が残されています。しかし、地球温暖化に代表される人間活動は、このような自然生態系にもさまざまな悪影響を与えています。私たちは、厚岸周辺をモデル海域として、環境変動に対する生物たちの反応を詳しく調べることにより、今後の生物多様性や生態系の変化を予測・解明することを目的とした研究に取り組んでいます。道東の素晴らしい自然を相手に、一緒に勉強・研究しませんか。 e-mail:nakaoka@fsc.hokudai.ac.jp
Web:仲岡雅裕のホームページ

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伊佐田 智規 助教
(生物海洋学、海洋光学)
厚岸臨海実験所の周りには、海あり、川あり、陸も含めて自然生態系がとても豊かな所です。私たちは、厚岸周辺海域を対象に、地球温暖化を含めた海洋環境変化に伴い、植物プランクトンの群集組成や光合成量がどのように変化するのか調査しています。また、森と海、それらを繋ぐ川は密接につながって(連環して)いるため、沿岸生態系における植物プランクトンの役割を評価する事も目指しています。フィールドに出て、季節や場所によって異なる姿を見せる自然を感じ、観察する事で、様々な角度から自然現象や物事を捉えられる事ができるようになってほしいと思います。海を対象に一緒に研究しませんか。

e-mail:t-isada@fsc.hokudai.ac.jp

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アイカップ自然史博物館

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この博物館は、1949年(昭和24年)に大学の教育と研究に資する目的で設置されたもので、とても古い伝統を持っています。建物については老朽化のため、1989年(平成元年)に改装されました。展示物は、脊椎動物、無脊椎動物や化石、鉱物など約2,000点もの標本を常時展示しています。また、ほ乳類の主な剥製展示物としては、ヒグマ、エゾシカ、ゼニガタアザラシなどが、鳥類としては、シマフクロウ(天然記念物)、タンチョウ(特別天然記念物)、オジロワシ(天然記念物)、エトピリカ、オオワシなどがあります。 特に、道東に生息する希少動物の標本などが見どころです。

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