海洋生態学研究室の研究テーマ1
アマモ場の生態学(チーム海草)

アマモなど海に生える種子植物(単子葉植物)を「海草(うみくさ)」と言います。海草は、コンブやワカメなどの海藻(かいそう) よりも、陸上植物に近い仲間です。陸上に進出した後、再び海に還っていった点で、クジラやイルカと同様の進化の歴史を 持っています。沿岸海域で海草類がまとまって生えているをアマモ場(海草藻場)といいます。アマモ場は、生産性が高く、 かつ多様な動植物の生息場所となっていることから、沿岸生態系において非常に重要な役割を持っていると考えられています。 私たちは、北海道から東南アジアのアマモ場を対象に、海草およびアマモ場に生息する多様な生物群集の生産性、個体群動態、 種間関係、食物網、生物多様性などに関する研究を行っています。
具体的な研究テーマ
- 海草自身の研究
- さまざまな空間スケールにおける海草の種構成および共存様式の解析
- アマモ集団内・集団間の遺伝的多様性と遺伝的交流の研究
- 海草と動物の相互作用の研究
- 海草に対する種子食動物の影響の研究
- アマモ場におけるベントス群集の生物多様性と現存量に対する海草植生の効果
- アマモ場の機能と変動に関する研究
- GISによるアマモ場の長期広域変動の解析
- アマモ場の食物網動態と栄養塩動態の関連性