
7月26日(土)、「ビーフ天国まるっと黒松内」に出展しました。 黒松内町の豊かな自然の中で、地元産の原料を使ったミートパイを販売し、地域の恵みを来場者の皆さんにお届けしました。
このミートパイは、ただの食べ物ではありません。 それは、命をいただくことの意味と、環境と共に生きることの大切さを伝える、ひとつのメッセージです。
イベントでは、学生たちが土壌保全に関する展示とミニ実験を行い、子どもたちに「土のちから」を伝えるデモンストレーションを実施しました。 森などから採取した土と畑で耕した土地の土の保水性の違い、水に注いだときの土の反応――子どもたちは目を輝かせながら、土の動きに見入っていました。

そしてもうひとつ、子どもたちの心をつかんだのが糞虫(ふんちゅう)です。 牛の糞に集まる小さな虫たち。見た目は地味でも、彼らは持続可能な農業の名もなきヒーローです。 糞虫は、家畜の排せつ物を分解し、土に還すことで、土壌の栄養循環を支えています。 彼らの働きがあるからこそ、土は豊かに保たれ、草が育ち、牛が食べ、命がつながっていくのです。
子どもたちにとって、糞虫は、「自然の掃除屋さん」「命の循環を支える仲間」として映ったことでしょう。 小さな命の働きに気づくことは、見えないものに敬意を払う心を育てる第一歩です。

食べることは、生きること。 そしてその「生きること」は、他の命と、私たちの足元にある土によって支えられています。 「いただきます」には、命への感謝が込められています。 「ごちそうさま」には、育ててくれた人、育まれた土地への敬意が込められています。
私たちは、食を通して未来を選ぶことができます。 どんな食材を選ぶか、どんな農業を支えるか、どんな環境を守るか――そのすべてが、子どもたちの未来につながっていきます。
黒松内の大地で感じた命の重みと、土のぬくもり。 糞虫の小さな働きに驚き、土の力に感動し、ミートパイの香ばしさとともに、命のめぐりを心に刻んだ一日となりました。
