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施設設備

場内図

 約1haの土地に、4棟の建物と3棟のビニールハウスを備えています。飼育池はサケマス親魚用円形水槽16基、角池5基、チョウザメ親魚用円形水槽9基を備えています。そのほかにも多数の水槽を設置し、実験魚を維持しています。横津連峰の丘陵地に位置し、傾斜地を利用することにより、ポンプの使用を最小限に各池へ水を供給しています。 CEO


飼育水

CEO  七飯町は横津連峰のふもとに位置した水に恵まれた町です。その名水を利用しワイン、飲料の製造を始め、半導体の製造などもおこなわれています。その清廉な水を利用し、養魚に用いています。実験所の隣を流れ、水利権を有する鳴川から毎分3トンの河川水を取水するとともに、場内にある井戸から毎分0.6トンの井戸水をポンプでくみ上げ利用しています。


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河川水

 本実験所の鳴川の取水位置の上流には、採石場、函館新道の七飯本町インターがあります。また、本流以外の谷線に由来する雨水も集合して取水地点まで流下して来ます。そのため、降雨時には土砂が流れ込み、晴天時には透明であった河川水は泥水と化します。
 採石場へ降水し沈砂池に集まった雨水は、通常は第2鳴川を経て久根別川、函館湾へと流れ込みます。第2鳴川で処理しきれない程の豪雨が有った場合、本流へと流れ込むようになっていますが、これまでそれほどの豪雨には見舞われていません。 七飯本町のインターチェンジへの降水の多くは鳴川へと排水されます。そのため、冬季間に散布された融雪剤は、初春の雨とともに鳴川へと流れ込み、河川水の塩分濃度を上昇させます。また、夏期には車のウォッシャー液に由来すると見られる界面活性剤の泡が生じます。
 鳴川の北側谷線からの雨水は、砂防ダムを介して本流へ排出されます。この砂防ダムに堆積した土砂は、豪雨の際に本流へ流れ込み、取水口から場内へ至る排水管を詰まらせます。
 上述のように、河川水には周囲の環境より様々なものが流れ込みます。そのため、通常時に混濁物を除去する工夫と、非常時に土砂の流れ込みを抑える工夫がされています。さらに荒天時には河川水の流入を止め、井水を入れながら池の水を循環させるシステムが構築されています。


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井水

 場内には、平成3年と25年に設置された2基の井戸があります。前者は、掘削時に地下60mの位置から1t/分の井水を汲上げることができましたが、現在は70mから0.7t/分と能力が落ちています。後者は地下52.25mの位置から最大1t/分の地下水を汲上げています。井戸の最大能力は1.5t/分の能力を持っています。
 新規井戸より汲上げられた井水は、飼育棟の地下に設置された90t水槽に蓄えられ、これよりインバーター付き揚水ポンプで水槽へと配水されます。60tの地下水槽は、防火水槽の役割を持っており、非常時には消火活動に供することとなっています。

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井水の二次使用水

 サケマスの中間育成に用いた井水をろ過し、飼育水として用いています。残餌を利用することにより、給餌を行わなくても魚を飼育することができます。

管理研究棟

CEO  1966年に建造されました。教職員・学生の主な居住区で、事務室・分子生物学実験室・飼育室を備え、研究をサポートしています。
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事務室

 教員・職員・学生がデスクワークを行っています。プロジェクターなども備え、発表の練習を行うことも可能です。
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分子生物学実験室

サーマルサイクラー・各種キット類・フローサイトメーター・吸光光度計などの機器を備え、RNAの合成をはじめ、DNAを用いた解析や、細胞の核量の測定など様々な実験を行うことができます。


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井水飼育室

 井水を常時かけ流しにし、サケマス受精卵の培養から餌付け・初期飼育を行っています。生まれてから1年間ほどかけて15センチほどの大きさまで育成します。

実験魚飼育棟

CEO  発生学の実験に適したゼブラフィッシュや金魚などの小型コイ科魚類を飼育しています。室内は暖房器具により年中24度以上に保たれ、実験魚を効率よく飼育することができます。
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ゼブラフィッシュ飼育システム

 ゼブラフィッシュ・アカヒレなどの小型コイ科実験魚を飼育できるシステムです。巨大な集合濾過槽を備え、区画化された各水槽へ常に清潔な水を供給し、優れた環境を維持し、年中採卵・実験を行うことが可能です。
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キンギョ飼育水槽

 胚操作を行ったキンギョを実験ごとに各水槽に分け、区別しながら飼育しています。ドジョウの精子を産生する金魚も飼育されています。

屋外飼育池

CEO  屋内の水槽で成長したサケマスの若魚は、屋外へと移動し成熟まで飼育を継続します。日光・四季の変化を受けることにより種本来の鮮やかな体色が現れます。また、ビニールハウスも3棟設置されており、金魚親魚の育成や、チョウザメ稚魚の育成にも用いられています。
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親魚飼育池

 河川水を使用し、サケマス類の親魚を飼育しています。直径3mの円形水槽を15基、6mの円形水槽を1基備えています。パイプの構造を工夫することにより、ごみを押し流し、常に清潔な環境で飼育を行うことができます。真冬には0℃、真夏には18℃と四季の変化を受けることにより、親魚は良質の配偶子を生み出す親魚へと成長します。
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中間育成水槽

 井水を用いてサケマス若魚の中間育成を行っています。3年ほどかけて成熟の兆しがみられる30pほどの大きさまで育成します。
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円形水槽

合計9基の円形水槽を備えています。水産学部の足立伸次教授が河川水を用いてチョウザメの親魚を飼育しています。


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ビニールハウス

井水を用いてチョウザメの稚魚の飼育を行っています。また、閉鎖循環養殖システムの開発のための基礎的な研究も行っています。


孵化室

CEO  実験所最古の建物で19**に建設されました。実験所設立当初はサケマス類の孵化・初期飼育に用いられていましたが、現在は改修を受け、胚操作・培養室とともに組織切片作成室を備えています。また、飼育室では、サケマスの中間育成とともに金魚の親魚の育成も行い、実験に供しています。
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胚操作室

 蛍光実態顕微鏡・インジェクター・マニピュレーターをはじめ、様々な機器を駆使し、魚類の胚操作を行っています。また、ミクロトームを使用し、組織切片を作成し、作成した胚をより細かに解析することも可能です。
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飼育室

 河川水を使用し、サケマス類の中間育成を行うとともに、金魚の親魚の育成を行っています。大量の親魚をストックすることにより、春の採卵時期には様々な実験を安定して行うことができます。


バナースペース

北海道大学七飯淡水実験所

〒041-1105
北海道亀田郡七飯町桜町2丁目9-1

TEL 0138-65-2344
FAX 0138-65-2239