北海道大学北方生物圏フィールド科学センター水圏ステーション 厚岸臨海実験所

受講者の声(公開臨海実習 海洋発生生物学)

受講後コメント

実習修了生からの便り

1996年の海洋発生生化学コースの受講生のA君から最近以下のような手紙をいただきました。実習を行った教官としてうれしい内容なので、以下に紹介いたします。

・・・・・・・(前略) 私は1996年に臨海実習でお世話になったB大学のAと申します。覚えて下さっていれば幸いです。このたびは、私の処女論文がようやく完成しましたので、reprintを同封させていただきます。 神経発生に関する論文なので、先生の専門分野から若干遠いのですが、お納めくだされば幸いです。一見していただくとおわかりになるかと思いますが、この論文のデータは、バイオアッセイによるものです。 先生のご指導を受けたあと、私はバイオアッセイに魅かれ、縁あってC大学の修士課程で神経細胞を用いたバイオアッセイに取り組むようになりました。 その成果がこの論文(掲載者注:"Developmental Biology" 誌掲載)でございますので、是非先生に見ていただきたく、お送りした次第でございます。 今回の論文は著者が日本人だけですが、研究内容自体はまだまだ日本人独自のものとまでなっておりません。将来的には先生のおっしゃられていた“日本人独自の”研究を成しとげられるよう、 今後も研究に励んでいきたいと考えております。 ・・・・・・・・(以下略)

A君のケースは、海産無脊椎動物のヒトデを材料にした基礎的な生物学実習であるバイオアッセイの経験が、神経発生に関する基礎医学的な研究に役だった例と言ってよいと思います。 すぐ使える技術の習得では必ずしもない基礎的な概念の教育が重要であることを示す良い例であると思います。

A君からはその後、某大学医学部の教員の職を得たとの便りがありました。

授業評価

受講学生による授業評価結果(北大点検評価委員会教員業績評価専門委員会による)